お願いやから忘れさせてくれ

何だかんだでスマホのメモ帳に日記の片鱗がいっぱいになっていた。
文章になってないのや、何書きたかったのかさっぱり忘れている事。
その時々の思いをただ記録してるだけ。
これが一冊のノートなら、書いた主は錯乱してるんじゃないかと心配されるかもしれない。
持ち主が僕だと分かれば、あぁ~書いてそうと納得してもらえるとは思うけど。
残念ながら手書きではない、スマホに残ってる記録。だから削除しちゃう。
削除しだすとほぼ残らない。そりゃこのブログがあるからね。
いつか忘れてしまうから。だから記録しとくだけ。
記録しても真っ新な感覚で出会える時もあるだろう。
それが一番の楽しみかもしれない。
記憶するのも限界があるし、日々何かを忘れてしまってる。記録してても忘れてしまう。
悪い事じゃないと思う。そうゆう構造なんだと思う。
容量は人それぞれだろうけど。ハイスペックもあればポンコツもある。
僕はポンコツの分類に間違いなく入る。

息子のスニーカー熱が再燃してる。
その気持ち分かる。ナイキのフォース1はクラシック。
それかアディダスのスーパースター。
この2足だけは靴箱にいつもいてる。たまにしか履かんけど。
でも息子が夢中なんはハイテクスニーカーの方。オールドスクールではない。
その気持ちも分かる。
エアマックスが流行った時、スニーカー屋でバイトしてた。僕は通販の受付。
土日はかなり忙しかった。お昼なんか食べる時間もないくらい。
でも楽しかった、時給もビックリするくらいよかったし、まさにスニーカーバブルだった。
オーナーはほぼ買い付けでいなかった。でも当時売ってはスニーカーって正規の物だったのか。
その真偽は不明。怪しいのもあったと思う。でも真偽は問わない。忘れてしまおう。

そして、そのバイト先で唯一お客さんからお礼のハガキをもらったのが僕だった。
ラブレター嬉しかった。男性からだったけど。何故か初めてスニーカーを売ったと思えた。
それまではただの受付と発送だったので。お客さんの顔が見えない。
ホントに届いてるんか不思議だったし。その後の事なんか知りもしない。それが当たり前だったから。
しかし直筆のお礼のハガキが目の前にある。何度もその葉書を読んだ。
照れ笑いしながら、本音は物凄くうれしかった。
キャリアの長い先輩ですら葉書を貰った事がないのに。僕だけ貰った。
見た目とは裏腹に。丁寧やねん言葉使いも。

その話を息子にしてみたけど、反応薄っ!。
「へぇ~。」それだけ。
もっとあるやろ!もっと掘れよ。話広げろよ。君はまだ反抗期かい?
確かに自分もオトンと話すと最後はいつも喧嘩になってたな。
喧嘩せんだけでも息子はまだましなのかもしれない。オトンとは喧嘩してる記憶しかない。
中学まではボコボコにされてた。今なら一発アウトなレベルで。
時代に救われたなオトンと本気で思う。オカンも今なら一発退場レッドカードな人間やった。
だからこそ僕は子供には手を上げない。暴力は家庭にはいらないと思うから。
暴力は目の前にいつもあった。友達、先輩、団地のアル中。全然知らんヤンキー。見るからに怖い大人。
いつもどこかで喧嘩、流血、泣き声、叫び声。生活のBGMのように溶け込んでたし。
挙句、家でもどつかれる。ようまともに育ったね自分自身よ。褒めるで。
断片的に記憶を辿るとおかしな言動が多かったと今になって思う。だから改造人間にされかけた。
でもそんな話は子供にはしない。
僕自身も忘れてしまいたいから。

思い付くまま書いてみた。散らかった汚部屋のような。
染みついたタバコのヤニのような。
いつまでもこびりつくガムのような記憶。